TOEIC Part4は、TOEIC 7パート全200問のうち30問。リスニングの3割を占め、かつリスニング最終パートとなるため集中力との勝負も必要となる重要パートです。
また、リスニングパートではありますがリーディング(速読)スキルも必要な総合力を問われるパートです。 Part4について正しく理解・攻略し、スコアアップに繋げましょう!
Part4 出題形式
出題タイプ | 説明文問題 |
出題数 | 30問 (説明文あたり3問×10セット) |
時間 | 約16分 (1問当たり約30秒) |
内容 | 1人による説明文と、説明文に関する設問が3問流れる。試験用紙には設問、図表および選択肢が印刷されており、設問の回答として最も適切な選択肢を1つ選択する |
Part4は出題数30問と、リスニングパートでPart3に続き問題数が多いパートとなるためPart3と合わせて力を入れて学習したいパートです。
また説明文10セットの中にも通常の説明文に加え、グラフィック問題が2~3セット出題されるため注意が必要。 本パートはTOEICの実力によって時間の使い方が異なることがポイントです。現時点でのご自身にあった時間の使い方をすることがスコアの最大化につながります。
なお、TOEIC900を目指す方であれば、本パートは30問中27問正解を目指したいです。
Part4 攻略の基本
先読みが命
Part4およびPart3では、『先読み』が命と言われています。その背景として、Part4やPart3の重要な考え方として、純粋なリスニング力だけでなく、加えてリーディング力が問われるということです。
- 説明文を聴く(+解答する)リスニング
- 設問や選択肢を読むリーディング
言うまでもなく最重要は1の『説明文を聴く(+解答する)リスニング』ですが、1に時間や集中力を向けられるように2の『設問や選択肢を読むリーディング』をできるだけ効率的に行う必要となります。
このリーディング作業が『先読み』となります。
ディレクション・設問・回答時間といった、リスニング以外の時間を最大限活用して次の設問や選択肢を読み込みましょう。それにより、最も重要な説明文をリスニングおよび解答に集中できます。
先読みの時間の使い方
理想的な先読みの時間の使い方は以下です。
基本方針として、説明文が流れる約35秒の間、リスニングに集中して説明文を聴く+解答する、それ以外の時間を設問+選択肢の読み込み(リーディング)に使うリズムを最後まで崩さず続けましょう。(例外としてディレクションは50秒程度あるため、約20秒でグラフィック問題を先に目を通しておきたい)
後述しますが、設問+選択肢をいかに読み込めるかで、説明文を聴く+解答の最適化につながります。
効率的な先読みのテクニック
例えば下記の設問および選択肢が出題された際、真面目に全文を読み込む必要はなく、また読んではいけません。時間が無い上に、記憶できないからです。
本出題の例であれば下記の○で囲んだ箇所だけを目に留める読み方が有効です。
重要なのは、以下の2点です。以下をおさえることで、説明文のリスニング中、ポイントを絞ったリスニングができます。
- 設問の主語は誰か?
- 選択肢の動詞と目的語は何か?
Part4では、人が主語になる場合、主語は必ずSpeaker(話し手)かListeners(聴き手)のいずれかです。(Part3では主語がとても重要ですが、Part4ではPart3ほど主語へ注意する必要はありません)
なお、3つの設問のうち最後設問の主語がListeners(聴き手)となることが多いです。これは説明文や設問の流れが、「話し手の主張→聴き手へアクション促し」というパターンが主となるためです。
また、選択肢の動詞と目的語おさえることで主語(speaker/listeners)がとりうる行動が絞られます。行動が絞られたうえで説明文を聴くのとそれ以外では大きな差が生まれます。
Part4中にマークシートを塗らない
と思われるかもしれませんが、「Part3やPart4中にマークシートを塗らない」のはPart3・Part4のスコアアップのためにとても重要なテクニックです。
おそらくほとんどの方が各説明文パートごとにマークシートを塗られているのではないでしょうか。実際に経験された方は以下のことを感じていると思います。
- 塗りつぶしに集中すると先読みができない
- 問題用紙とマークシートをいったりきたりすると目線移動が多くミスをおかしやすい
これはただでさえ時間に追われているPart4において致命的です。
ではどうすればよいか。
Part4終了後に全マークを塗りつぶせばOK
リーディングを解く時間が減るのはもったいないと考える方もおられるかもしれませんが、マークを塗る作業は1分程度で完了します。
リーディング時間が1分(2問程度)短くなるマイナスより、リスニングのPart3・Part4の69問に集中できるプラスの方が圧倒的に大きいです。
設問が「森タイプ」か「木タイプ」どちらか意識
Part4・Part3の設問を大きく分類すると、全体について問われる「森タイプ」の設問と、個別の情報について問われる「木タイプ」の2タイプに分かれます。
森タイプの設問
木タイプの設問
・What are the listeners advised to doing?
木タイプの設問の特徴は、ほぼ設問の順番と説明文の時系列が一致すること、一部の説明文で解答可能であることです。逆に言うと該当する箇所を聞き逃すと解答できないため、木タイプの設問は集中して聴く必要があります。
一番目の設問の解答となるきっかけを聴き逃した場合意識を変えられず3問全滅する可能性があります。説明文の後半に突入しているにも関わらず一番目の設問が解答できていない場合、聴き逃したと割り切って次の説明へ意識を移すことが重要です。
Part1やPart2では類語が聴こえると誤答の可能性が高いのですが、Part4やPart3では類語が聴こえたら正答と考えてよいです。理由は、30秒程度の説明文でひっかけに誘導するような2つ以上のトピックを扱えないからです。
レベルに応じて捨てる問題を決めておく
Part4やPart3は、中途半端に初心者~中級者の方が全問をまともに解こうとすると、本来解ける問題すら捨ててしまうことにもなりかねません。
一文章につき初心者であれば1問、中級者であれば2問ずつに絞って確実に解いていく戦略はかなりオススメです。1、2問を確実に正解し、残りの問題を塗り絵したとしても25%、1/4の確率で正解できるわけです。
自信があるTOEIC上級者以外は捨てるのも作戦の一つです。問題の捨て方については以下の記事をご参照ください。

Part4 勉強法と注意点
Part4は、Part3と合わせてTOEIC学習の中でも毎日の習慣にしたいパートです。
説明文のパターンを覚える
Part4は可能な限り問題に多くあたることが重要です。問題に多く当たると下記のように説明文のパターンが限られていることに気づきます。
・お店での広告
・人物紹介(表彰式、ゲスト紹介、送別会)
・会議
・オリエンテーション
・電話(留守電)
またそれぞれの説明文に対して、流れや設問のパターンも限られてきます。このパターンを頭に入れておくことで実際の試験でも余裕をもって解答にあたることができます。(ただしパターンを過信ししすぎると誤答を犯してしまう可能性もあるのでご注意ください)
このようなパターンは、「TOEICテスト 直前の技術」のようなテクニック本で覚えていくとよいでしょう。
初級者・中級者は日本語の回答から学習に入るべし
Part4では、下記の記事のように、学習の導入として問題集の回答の日本語を徹底的に分析する学習法が有効です。

日本語で学習することで、Part4で問われているパターンを容易に身に着けることができます。
まとめ
ここまで述べた通り、Part4はTOEIC7パートの中でもPart3同様に最重要パートです。Part4を攻略すればTOEIC攻略にかなり近づいたと言えます。
ぜひPart4を攻略し、TOEICのスコアアップに繋げましょう!
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