昨今『FIRE』という言葉を聞く機会が増えました。
『FIRE』というと、仮想通貨への投資に成功した、いわゆる「億り人」がアーリーリタイアし悠々自適に暮らすことをイメージされる方が多いかもしれませんが、これは本来の意味とは異なります。
今回は、『FIRE』とは何か?実現させるために何を知るべきか、するべきかをお伝えしていきます。
FIREとは?
FIRE = 経済的な独立と早期リタイア
改めて、『FIRE(ファイア)』とは、(「火」を指す言葉ではなく、)下記を指す造語です。
Financial Independence(経済的な独立と), Retire Early(早期リタイア)
実は、『FIRE』とは、特別なことを言っているのではなく、ライフプランニング&リタイアメントプランの考え方の一つで、「計画的な資産形成によりアーリーリタイアを実現」することに他なりません。
以下、『FIRE』において必要となる以下のプロセスについてポイントを紹介します。
- Plan:資産形成の計画
- Do:資産形成の実行
- Check:資産形成の見直し
- Act:FIREの実現
基本となるライフプランニング
前述のように、『FIRE』とは特別なことではなく、ライフプランニングの考え方の一つです。
本サイトでは、ライフプランニングについての考え方を以下にまとめておりますので、必要に応じて合わせてお読みください。
また本記事では『FIRE』に必要な取り組みの概要をお伝えしますが、より詳細を学びたい方は下記の「日本版FIRE」を一読されることをオススメします。
本場は欧米ではありますが、FIREを計画する上では日本の制度・仕組みを完全に理解することが必須であるためです。
Plan:資産形成の計画
『FIRE』の最初のステップは、FIREに向けた資産形成の計画です。
人生設計の計画
『FIRE』というと、いかに自身の資産を増やすかが注目されがちですが、最も重要なのは、自分自身がどのような人生を送りたいかを考えることです。
- 何歳でFIREしたいか
- FIREにより叶えたい夢
何歳でFIREしたいか
ご自身は『何歳でFIREしたい』でしょうか、すなわち、何歳以降を仕事に時間を奪われない人生としたいでしょうか。
『FIRE』は何歳までのアーリーリタイア、と決まっているものではなくこの問いに唯一の答えはありません。
FIREにより叶えたい夢
FIREに向け合わせて重要なのは、『FIREにより叶えたい夢』の明確化です。
ご自身は、『FIRE』実現後、何をしたいでしょうか?世界一周?趣味を極める?
ご自身で時間をかけて、やりたいこと、叶えたい夢(=仕事に時間を奪われているうちはできないこと)を振り返ってみましょう。
資産計画の立案
資産計画の立案に当たっては以下の2つのフェーズの資産を明らかにすることが必要です。
- 早期リタイアのための資産
- 標準的な老後のための資産
しかし、65歳までの資産と65歳以降の資産として双方必要となりますので、検討を怠らずにしましょう。
早期リタイアのための資産(FIRE~65歳)
「早期リタイアのための資産」は以下の計算式で算出できます。
約400万円/年(生活費) × 65歳までの年数
つまり、各モデルケースにおける「早期リタイアのための資産」は以下となります。
FIRE年齢 | 早期リタイアのための資産 |
40歳 | 約1億円 |
50歳 | 約6,000万円 |
60歳 | 約2,000万円 |
標準的な老後のための資産(65歳~)
『標準的な老後のための資産』を考える上で、おさえておきたいのは、昨今話題となった『老後2000万円問題』および、『年金』に関する知識です。
いずれも本ブログにおさえるべきポイントをまとめていますので合わせてお読みください。
重要なポイントは以下です。
- 基本的な生活費は、「老齢年金」で十分に賄われる
- +αの生活費を行うために「2000万円」が必要(一部・または全額が「退職金」で賄われる)
上記を踏まえると、「標準的な老後のための資産」は以下の計算式で算出できます。
5万円/月 × 12ヵ月 × 65歳~死亡時までの年数
つまり、各モデルケースにおける「標準的な老後のための資産」はやはり『約2,000万円』となります。
(老齢年金については、日本年金機構の『ねんきんネット』から確認ができます(将来の年金額を試算より)。)
Do:資産形成の実行 & Check:資産形成の見直し
『FIRE』に向けた計画に沿って資産形成を実行します。
資産形成については以下の3つの観点から考える必要があります。
- 収入を増やす
- 支出を減らす
- 残高を増やす
収入を増やす
「収入を増やす」上で有効な取り組みには以下が考えられます。
- 自分の収入を上げる(自己価値向上)
- 自分の収入源を増やす(副業)
- 家族の収入源を増やす(共働き)
自分の収入を上げる(自己価値向上)
自分の収入を上げる方法は、大きく、「今の会社でステップアップする」、「転職しキャリアアップする」の2つがあります。
もちろん自身のキャリアプラン次第ではありますが、両方を見据えたキャリア設計をするようにしましょう。
転職についての考え方は本ブログにまとめていますので合わせてお読みください。
自分の収入源を増やす(副業)
昨今の副業・兼業解禁の流れで、自身の収入源を増やすという選択肢が登場しました。
副業・兼業についての考え方は本ブログにまとめていますので合わせてお読みください。
家族の収入源を増やす(共働き)
前述の2つの手段は、いずれも自分一人による取り組みですが、ご結婚されている方は、『パートナーとの共働きによる収入増』が最も有効な手段となりますのでご検討ください。
支出を減らす
『支出を減らす』取り組みの上で重要な観点として、QoL(Quolity of Life)が下がるような節約は避けましょう。
QoLを上げるための『FIRE』であるにも関わらず、現役時代のQoLが下がってしまうようでは本末転倒であるためです。
残高を増やす
残高の最大化と並行で、FIREの本丸と考えられている「投資により残高を増やす」取り組みを行います。
一部の幸運な「億り人」に憧れて不用意に手を出すのは危険と言えるでしょう。
確実に、長期的に残高を増やす取り組みは以下の最大活用一択です。
- 投資信託
- iDeCo・NISA
投資信託については本ブログにまとめていますので合わせてお読みください。
資産形成の見直し
人生は何が起こるかわからないのと同様、資産形成が計画通りに進むことはありません。
そのため、定期的に資産形成計画の見直しを行いましょう。
場合によっては、当初に決めた『FIRE』年齢の見直しも行いましょう。
まとめ:Act : FIREの実現
ここまで読んでいただけた方は、『FIRE』の実現に一歩近づいたはずです。
『FIRE』は計画的にお金と向き合うことで誰もが実現できます。
『FIRE』の実現で、皆さんの夢をかなえましょう!
本記事では『FIRE』に必要な取り組みの概要をお伝えしましたが、より詳細を学びたい方は、改めて下記を一読されることをオススメします。
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