一流リーダーによるマネジメント(時間×コミュニケーション×育成)

できるリーダーになるマネジメントのハウツーキャリア&スキル

名選手は名監督にあらず」という言葉があるように、できるビジネスパーソンが必ずしもできるマネジメントとは限りません。

しかしながらできるビジネスパーソンは、自らが望む望まないに限らず『マネジメント』に携わらなければいけません。

今回は、できるリーダーになるための『マネジメント』について、そのハウツーを紹介します。

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できるリーダーになるマネジメント

マネジメントとして考慮すべき観点は広範囲にわたりますが、今回はその中でも重要な3つの観点『時間』、『コミュニケーション』、『育成』に絞って、ハウツーを紹介させていただきます。

  • 時間
  • コミュニケーション
  • 育成
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効率的な『時間』の使い方

マネジメントが「仕事を止めない」

マネジメント・チームメンバー間の仕事の受け渡しは、キャッチボールのようなコミュニケーションです。

マネジメントからチームメンバーにタスクを依頼(ボールを投げる)、チームメンバーがタスクを実行(待つ)、マネジメントが結果を確認(ボールを捕る)、というサイクルは日々の業務の中で多々ありますが、マネジメントが仕事を止める(ボールを持ったまま)ことは絶対に無いようにしましょう。

チームメンバーからのタスクの確認依頼や相談事項をマネジメント側が止めてしまうと、チームメンバーにアイドリングタイム(待ち時間)が生じ、それが積み重なると、マネジメントがボトルネックとなり全体アウトプットが低下してしまいます。

一流のマネジメントは、チーム全体のキャッチボール状況(どのタイミングでボールを投げて、捕るか)をコントロールすることが出来ています。

レポートは「事前」に作成する

会議議事録、出張報告書など、業務においてレポートを書く機会は多いはずですが、いずれも事後的に義務的に対応しているはずです。

しかし、レポートは事前に着手してしまうことで、仕事の生産性を高めるツールにすることができます。

理由は、事前にレポートに着手することで、本番(会議や出張)で解決すべき論点が整理・シミュレーションできるためです。
ミーティングの日時・場所・参加者はもちろん、現時点でわかっていること、クリアすべき課題・注意点、合意すべき観点…これらの項目は全て事前にわかっているはずです。

これができていれば、会議や出張中は、事前に整理したレポートの穴埋めをするのみです(本番での議論が主目的から逸れずらいというメリットもあります)。

一流のマネジメントは、会議や出張のレポートは会議・出張終了前には書き終えています。

フィードバックは「リアルタイム」で行う

日系企業の場合、マネジメントとチームメンバー間で業務上の課題や仕事上への姿勢に対するフィードバックが行われるのは、一般的に半期、四半期ごとであることが多いです。

しかし、外資系企業では、週一、少なくとも月一で、このようなフィードバックを目的としたマネジメントとチームメンバーの1on1ミーティングが行われることは珍しくありません。

大きな理由は、定期的なフィードバック、認識合わせの場を設けることで、向かうべきベクトルを修正するためです。
短期的には方向のズレが小さいものであったとしても、中長期的にみたインパクトは極めて大きいものとなります(レバレッジ効果)。
一流のマネジメントは、チームメンバーへのフィードバックは蓄積することなく、リアルタイムで行っています。
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効果的な『コミュニケーション』のとり方

「伝わる」ことを意識する

ビジネストークにおいて、一般的には「相手に何を伝えるか」が重要視されがちですが、最も重要なポイントは、トークの結果、「相手に何が伝わったか」です。

どれだけ立派な説明やプレゼンを長々としたとしても、相手がそれを受けて行動しなければ無意味ですし、逆に説明やプレゼンが端的なものであっても、相手が理解・共感し行動に移してくれるのであれば有意味なものとなります。

相手に伝わる」ことを目的としたビジネストーク術については、以下の記事にまとめていますので、合わせてお読みください。

話し方のコツ(ビジネス編)【目的は伝えたい想いを相手に残すこと】
「話すこと」に何らかの悩みを持たれていることは多いのではないでしょうか。またひとことに「話すこと」といっても『ビジネストーク』と『プライベート』ではその目的も異なります。本記事では、伝えたい想いを相手に残す『ビジネストーク』のポイントを紹介します!
一流のマネジメントは、「相手に伝わる」説明・プレゼンを心掛けています。

「異なる視点」を歓迎する

マネジメントは、「可能な限りチームメンバーが自分と同じ方向を向いて、同じ考えを持っていることが好ましい」と考えるはずですが、これは健全な考え方ではありません。

変化・進化し続けてこそチームとしてのパワーが大きくなっていきます。

その点では、固定化された日々の業務に対し「××という目的を達成するためには、○○ではなく△△をした方がよいのではないか」と異なる視点をチームにもたらすメンバーはむしろウェルカムと言えます。

そのためにはマネジメント自身が「変化」を好み、また異なる視点を持つチームメンバーを歓迎しましょう。

一流のマネジメントは、日々チームメンバーとぶつかり、新しい視点を取り入れています。

仕事の「背景」を伝える

マネジメントからチームメンバーへ仕事を依頼する際、『What(何を:作業)』や『When(いつ:納期)』は言うまでもなく伝えられているはずです。

しかし、おろそかになりがちにもかかわらず重要なのが、Why(なぜ:作業の背景)を丁寧に説明することです。

例えばご自身が資料一枚の作成を依頼される場合、いうまでもなく後者の方がモチベーションやアウトプットの質が上がるはずです。

  • ○○と△△をまとめた資料を今日中に作成してほしい
  • 今週の幹部報告でxx役員に報告するため、○○と△△をまとめた資料を今日中に作成してほしい
一流のマネジメントは、仕事の内容・納期のみならず「背景」を伝えることでチームメンバーをモチベートしています。
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適切な『育成』の行い方

行うべきは「底上げ」ではない

特に日系企業においては、チームの平均点を上げる、または底上げをするマネジメントが良しとされる傾向があります。

これは、これまでの日本高度経済成長を牽引してきたマネジメント手法ではありますが、これからの正解のない問題に取り組まなければいけない社会において正しい手法とは言えません。

行うべきは、これからの社会をリードできるハイ・パフォーマー人材の育成です。

ハイ・パフォーマー人材を育成、活躍の場を提供することで組織としてのアウトプットも上がり、またそれ以外のミドル人材にとっても見本となり、結果的にチームの平均点も上がります。

一流のマネジメントは、ハイ・パフォーマー人材の育成により組織のアウトプットを上げることに主眼を置いています。

成果を出すための「権限委譲」を行う

チーム育成にありがちな勘違いとして、「権限委譲を行う」ということが挙げられます。

もちろん、権限委譲自体は悪いことではないのですが、イコール『無責任な丸投げ』となっている事例がよく見受けられるのが現状です。

権限委譲の本来の目的は、実務に近いメンバーに判断機会を与えることによる、業務の迅速化・質的向上、つまり『アウトプットの最大化』にあるはずです。

本来マネジメントにある権限をチームメンバーに与えることを考慮すると、マネジメントによるサポートはむしろ必須と言えます。

一流のマネジメントは、本来の意味での権限委譲を行い、アウトプットの最大化とチームメンバーの育成を両立しています。

「後継者」を育てる

マネジメントにとっての最重要ミッションの一つは、自身の『後継者』を育てることです。

チームが一定のアウトプットを出し、自分自身が「上(上位ポジション)」や「横(別領域・ビジネス)」に挑戦したい際、自分が不在でも同等のアウトプットを出せる組織・チームであることが必要です。

ハイ・パフォーマーに権限委譲をし『後継者』候補を育てる、これがあるべきマネジメントの姿と言えます。

後継者を育てるマネジメントは、実は『子育て』に通ずるとも言われてます。

子育て×マネジメント」に関して以下の記事にまとめていますので、合わせてお読みください。

『子育て×部下のマネジメント』の7つのポイントで育てる力を伸ばす
よく、子育てと社会人としてのマネジメントは似ていると言われます。インターネット上の記事や書籍などでも、「子育てを経験すると、計画力や同時実行力がつくため、社会人としてのマネジメント能力が高まる」といった文言が散見されます。今回は、『子育て』と『部下のマネジメント』に共通する、ポイントを紹介していきます。
一流のマネジメントは、常に自身の後継者を育てようとしています。
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まとめ

今回は、できるリーダーになるための『マネジメント』について重要な3つの観点『時間』、『コミュニケーション』、『育成』に絞って、ハウツーを紹介しました。

マネジメントは奥深いものですので、より詳しく学びたい方は下記のような書籍を用いて学び、実際のチームマネジメントで実践することをオススメします。


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