情報処理技術者試験は、TOEICや簿記と同等に、技術者向けの日本有数といえる試験です。
情報処理技術者試験は複数の試験から構成されますが、その中でもプロジェクトマネージャ試験は「技術者に取得させたい資格」で常に人気上位にある、プロジェクトマネジメント能力をはかる試験です。
本記事では、プロジェクトマネージャ試験の概要や合格に向けた学習法について紹介します。
プロジェクトマネージャ試験について
プロジェクトマネージャ試験(PM)は、情報処理技術者試験の一つで、高度な知識・技能を問われるスキルレベル4に相当する試験です。
「プロジェクト全体の意思決定を実行し、品質・コスト・納期に全責任をもち、前提・制約の中でプロジェクトを確実に成功に導き、プロジェクトメンバを成長させるマネージャを目指す方」のための試験です。
試験のひとつである「午後Ⅱ」にて、実務経験をもとにした論述問題が出題されるため、公式の受験資格は無いものの、実務経験は必要となります(実務経験がなくても受験は可能ですが、午後Ⅱへの対応が非常に困難です)。
受験時の所感(勉強時間など)
勉強費用:約20,000円 (受験料+テキスト2冊+過去問題集1冊)
受験理由:仕事上プロジェクトマネージャの役割を担っていたため、知識や経験の棚卸のため受験した。
受験感想:試験対策や本番を通して長文論述の大変さを感じた(脳や手の疲れも合わせ)。
試験概要(試験日程、合格率など)
試験名称 | プロジェクトマネージャ試験 |
試験方式 | 会場受験(10月) |
受験料 | 5,700円(税込) |
合格率 | 約15% |
①午前Ⅰ | ②午前Ⅱ | ③午後Ⅰ | ④午後Ⅱ | |
時間 | 50分 | 40分 | 90分 | 120分 |
出題方式 | 選択式 | 選択式 | 記述式 | 論述式 |
出題数 /回答数 | 30問 /30問 | 25問 /25問 | 3問 /2問 | 2問 /1問 |
合格ライン | 正答率60% | 正答率60% | 正答率60% | A評価 |
情報処理技技術者に共通する試験方式ですが、①午前Ⅰ・②午前Ⅱ・③午後Ⅰ・④午後Ⅱの4試験から構成されます。
4試験全ての合格ラインを超えていることがプロジェクトマネージャ試験合格の条件です。
試験範囲
プロジェクトマネージャ試験の試験範囲は以下となります。
- プロジェクトの立ち上げ
- プロジェクトの計画
- プロジェクトの実行
- プロジェクトの管理
- プロジェクトの終結
試験母体であるIPAが試験要綱となるシラバスを提示しています。
勉強方法(テキスト、問題集、過去問)
プロジェクトマネージャ試験は、他試験同様、過去問の類似問題が多く出題される試験です。
テキスト1冊、および過去問題集1冊をやりこめば午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰは十分合格することができますが、それに加え午後Ⅱ(論述試験)には100時間程度時間をかけたほうがよいでしょう。
プロジェクトマネージャ試験の基本的な学習の進め方は以下となります。
テキスト
プロジェクトマネージャ試験では、下記2種類のテキストを活用しましょう。
- 試験範囲全体のテキスト
- 午後Ⅱ特化のテキスト
プロジェクトマネージャ合格教本
試験範囲全体のテキストとして、「プロジェクトマネージャ合格教本」がオススメです。
この学習方法が午後Ⅱの対策にもつながります。
プロジェクトマネージャ合格論文の書き方・事例集
前述の通り、プロジェクトマネージャ試験では論述試験となる「午後Ⅱ」の対策が肝となります。
そのため、午後Ⅱ特化の対策に時間をかけましょう。
オススメは「プロジェクトマネージャ 合格論文の書き方・事例集」です。
オススメポイントは、論文の書き方はもちろんのこと、論文事例が30本も掲載されていることです。
過去問
他資格試験同様、プロジェクトマネージャ試験においても過去問対策が再重要です。
オススメは過去3回分の過去問が掲載されている「徹底解説プロジェクトマネージャ本試験問題」です。
特に「午前Ⅰ」・「午前Ⅱ」までは、過去問題が使い回されることが多いため、他情報処理技術者試験の経験がある方であれば過去問3回分を2回回せば十分合格ラインに届くことができます。
「午後Ⅰ」・「午後Ⅱ」は同じ問題が出題されることはないものの、傾向を知ることができるためこちらも有益となります。
(手書きで、というのがポイントです)
この2ステップで試験勉強はバッチリです!
まとめ
本記事で紹介した通り、プロジェクトマネージャ試験は過去問および論文対策で、十分合格ラインを超えることのできる試験です。
本資格はどの業界でも非常に評価の高い資格となりますので、ぜひチャレンジしてみましょう!
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