皆さんが転職において一番のポイントとするのは、やはり『年収』ではないでしょうか。
『やりがい』などもポイントではありますが、とはいえ絶対に無視できないのが年収。
本記事では、転職の一番のポイントである『年収』について留意すべき点をご紹介します。
転職時の『年収○○万円』に注意
転職を考え、いざ転職サイトにアクセスしていると、
『年収○○万円~○○万円』
といった文字列に目が留まり、現在の年収より高い額だとつい心が惹かれてしまいます。
友人、知人と転職話をしていても、『転職先は年収いくら?』など年収ベースでの会話がなされます。
具体的には、上記の場合の年収とは『転職初年度の年収』であり、加えて下記の観点が重要となります。
- 次年度以降の年収(昇給)はどうなっているのか?
- 退職金(退職一時金・企業年金)は存在するのか?
昇給モデル
提示額としての年収(=転職初年度の年収)は誰もが気にするポイントですが、次年度以降の昇給モデルを気にしている方は、比較的少ない印象です。
転職時に気をつけるべき「昇給モデル」のポイント
仮に初年度年収が現職より高かったとしても、なかなか昇給しない、あるいは昇給が緩やかであれば、決して良い昇給モデルとはいえません。
とはいえ、ご自身の場合の正確な昇給モデルはわかりません。
この場合、転職面接や、転職サイト等で、ご自身と近い状況(年齢やバックグラウンドなど)にある方の昇給などをヒアリングしたり調査してみると良いと思います。
退職金
いわゆる退職金は、退職時に一括で支払われる「退職一時金」、および、年金形式で積立を行う「企業年金」からなります。
退職一時金
「退職一時金」とは?
一般的に退職金というと、退職時に一括でまとまった金額が支払われる「退職一時金」を指します。
転職前に本制度がある企業に勤められていた方にとっては、当たり前にどの企業にもあるというイメージをお持ちかもしれませんが、実際には「退職一時金」は法律で定められているものではないため、制度がない企業もあります。
また、誤解されがちな点ですが、退職一時金の額は、一定ではなく、勤続年数や退職事由により傾斜があります。
一定期間企業で勤めないと受給権がない、また、『自己都合退職』による退職の場合、定年退職まで勤めた方と比較すると支給額が低くなるのは当然といえます。
これは私見ですが、「退職一時金」は、これまでの日本においては、終身雇用が一般的であったために最適な制度でしたが、キャリアチェンジやキャリアアップがけして珍しくなくなった現在の日本においては、今後本制度はシュリンクしていくのではないかと考えます。
転職時に気をつけるべき「退職一時金」のポイント
重要なポイントは、転職先の「退職一時金」の有無ではありません。
仮に、前職における年収が「年収600万円(退職一時金あり)」であったところ、転職先の年収が「年収600万円(退職一時金なし)」の場合、単純に金銭面だと、正味減額しているということになります。
企業年金
「企業年金」とは?
一般的なイメージの「退職一時金」に加え、「企業年金」制度がある企業があります。
年金制度について、「国民年金」を1階、「厚生年金保険」を2階と例えると、「企業年金」は3階に相当する、年金積立を行う制度です。
「退職金」と位置付けられているものの、「退職一時金」のように受給は一度にまとめてではなく、一定期間にわたり受給するため、年金としての位置づけが強くなります(年金同様、60歳以上での受給となります)。
転職時に気をつけるべき「企業年金」のポイント
企業型確定拠出年金が無い場合には、(退職一時金同様)年収換算した場合に相当分の金額がアップ金額として見込まれているか確認しましょう。
また、前職にあったものの転職後に「企業型確定拠出年金」が無い場合、個人型確定拠出年金(iDeCo)への移管を忘れずにしましょう。
まとめ
本記事では、転職の一番のポイントである『年収』について留意すべき点を紹介しました。
『年収』は転職の一番のポイントではありますが、もっと重要なのは、「ご自身が転職を通じて何が実現できるか?」です。
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