社会保険労務士試験の試験科目紹介(労働法・社会保険法・一般常識)

社労士-試験科目社会保険労務士

社会保険労務士試験は様々な法律から構成される試験です。

そのため、学習の早い段階で、試験を構成する法律の全体像をおさえておくことがカギとなります。

本記事では、社労士試験の試験科目、および各法律の概要について紹介します。

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社会保険労務士試験の試験科目

社会保険労務士試験は、大きく『労働法』と『社会保険法』、およびこれらに関連する『一般常識』科目から構成されます。

  • 労働法
    • 労働基準法
    • 労働安全衛生基準法
    • 労災保険法
    • 雇用保険法
    • 労働保険徴収法
  • 社会保険法
    • 健康保険法
    • 国民年金法
    • 厚生年金保険法
  • 一般常識
    • 労働一般常識
    • 社会保険一般常識

以下、これらの法律について、概要を紹介します。

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労働法

労働基準法

労働基準法』は、労働者の適切な労務管理を行うために様々な労働条件を定めた、立場が弱い労働者を守るしくみです。

定められる労働条件は、働く上での基盤となる「労働契約」・「解雇」・「就業規則」だけでなく、お金に関する「賃金」、働く時間や休みに関する「労働時間」・「休憩・休日」・「時間外・休日労働」・「年次有給休暇」、学生や女性保護に関する「児童・年少者」・「女性」まで様々定められています。

労働基準法-項目

労働基準法』について、以下に試験概要をまとめていますので、合わせてお読みください。

【社労士・労働基準法】立場が弱い労働者を守る多くの基準を覚えよう
社会保険労務士試験は、労働や社会保険に関する法律からなる試験ですが、学習においては法律の全体像を把握することが重要となります。今回は、労働法である『労働基準法』について概要を紹介します。『労働基準法』は、労働者の適切な労務管理を行うためのルールについて定めた法律です。

労働安全衛生法

労働安全衛生法は、労働者の安全・衛生確保や、快適な職場環境の形成により職場の労働災害を防止するための、事業者や労働者の責務が定められた法律です。

安衛法では以下の3点が主として定められています。

  1. 安全衛生管理体制
  2. 機械や危険物・有害物に対する規制
  3. 健康診断・面接指導

労働安全衛生法』について、以下に試験概要をまとめていますので、合わせてお読みください。

【社労士・労働安全衛生法】健康診断やストレスチェックをおさえよう
社会保険労務士試験は、労働や社会保険に関する法律からなる試験ですが、学習においては法律の全体像を把握することが重要となります。今回は、労働法である『労働安全衛生法』について概要を紹介します。『労働安全衛生法』は、労働災害を防止するために定められた法律です。

労災保険法

労災保険法』は、仕事や通勤が原因の疾病に対する補償について定めた法律です。

労災保険は、「仕事や通勤が原因で被災した労働者に対しての給付を行う保険」のイメージがあると思いますが、加えて、過労死等を予防するための「二次健康診断等給付」を行っています。

労災保険の保険給付は、以下のように構成されます。

労災保険法-種類

労災保険はさらに、労働者や遺族に対して「社会復帰促進等事業」を行っています。

労災保険法』について、以下に試験概要をまとめていますので、合わせてお読みください。

【社労士・労災保険法】傷病関連の給付を中心に各保険給付をおさえよ
社会保険労務士試験は、労働や社会保険に関する法律からなる試験ですが、学習においては法律の全体像を把握することが重要となります。今回は、労働法である『労災保険法』について概要を紹介します。『労災保険法』は、仕事や通勤が原因の疾病に対する補償について定めた法律です。

雇用保険法

雇用保険法』は、失業者に対して生活保障するための給付などについて定めた法律です。

雇用保険は、「失業した労働者の生活を支えるための給付を行う保険」に加え、高齢や介護で働き続けることが難しくなった労働者の援助(上記と合わせ失業等給付)、育児休業中の労働者の援助(育児休業給付)、事業主に対する助成金の支給(ニ事業)など幅広い給付を行っています。

雇用保険の種類は以下のように構成されます。

雇用保険法-一覧

雇用保険法』について、以下に試験概要をまとめていますので、合わせてお読みください。

【社労士・雇用保険法】基本手当(失業手当)のしくみをマスターせよ
社会保険労務士試験は、労働や社会保険に関する法律からなる試験ですが、学習においては法律の全体像を把握することが重要となります。今回は、労働法である『雇用保険法』について概要を紹介します。『雇用保険法』は、失業者に対して生活保障するための給付などについて定めた法律です。

労働保険徴収法

労働保険徴収法とは、労働保険たる、「労災保険」および「雇用保険」の適用事務や保険料の徴収事務を一本化して行うための法律です。

徴収法の役割は以下の3点で、労働保険事業の効率的な運営を目指しています。

  1. 労働保険の保険関係の成立および消滅
  2. 労働保険料の納付手続
  3. 労働保険事務組合等

雇用保険法』について、以下に試験概要をまとめていますので、合わせてお読みください。

【社労士・労働保険徴収法】継続事業と有期事業の納付手続がポイント
社会保険労務士試験は、労働や社会保険に関する法律からなる試験ですが、学習においては法律の全体像を把握することが重要となります。今回は、労働法である『労働保険徴収法』について概要を紹介します。『労働保険徴収法』は、労働保険の保険料の徴収等について定めた法律です。
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社会保険法

健康保険法

健康保険法』は、仕事以外が原因の疾病に対する補償について定めた法律です。

健康保険には、大きく被保険者向けの給付と、被扶養者向けの給付があります。

健康保険法-種類

健康保険法』について、以下に試験概要をまとめていますので、合わせてお読みください。

【社労士・健康保険法】傷病事由の給付を主に多彩な給付をおさえよう
社会保険労務士試験は、労働や社会保険に関する法律からなる試験ですが、学習においては法律の全体像を把握することが重要となります。今回は、社会保険である『健康保険法』について概要を紹介します。『健康保険法』は、仕事以外が原因の疾病に対する補償について定めた法律です。

国民保険法

現在の公的年金制度は、原則20歳以上のすべての国民が加入、基礎給付を行う国民年金、および会社員や公務員に上乗せ支給される厚生年金保険から構成されます。

国民年金法-国民年金被保険者

国民年金法』は、老齢・障害・死亡のリスクに対し公的保障を行う国民年金について定めた法律です。

国民年金の保険給付は以下となります。

国民年金法-種類

国民年金法』について、以下に試験概要をまとめていますので、合わせてお読みください。

【社労士・年金科目】国民年金法・厚生年金保険法を比較学習で理解!
社会保険労務士試験では、年金科目は最重要といってよい分野のため、必ず得意とする必要がある科目です。今回は、年金科目である『国民年金法』および『厚生年金保険法』について、その特徴を比較しながら紹介します。社労士学習の手助けとなれば幸いです。

厚生年金保険法

厚生年金保険法』は、会社員や公務員の老齢・障害・死亡のリスクに対し公的保障を行う厚生年金保険について定めた法律です。

厚生年金保険は、大きく「老齢厚生年金」、「障害厚生年」、「遺族厚生年金」に分類できます。

厚生年金保険-種類

厚生年金保険法』について、以下に試験概要をまとめていますので、合わせてお読みください。

【社労士・厚生年金保険法】遺族向け年金を主に多様な給付をおさえよ
社会保険労務士試験は、労働や社会保険に関する法律からなる試験ですが、学習においては法律の全体像を把握することが重要となります。今回は、社会保険である『厚生年金保険法』について概要を紹介します。『厚生年金保険法』は、会社員や公務員の老齢・障害・死亡のリスクに対し公的保障を行う厚生年金保険について定めた法律です。
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一般常識

社労士試験では、『一般常識』科目が出題されます。

労働一般」および「社保一般」合わせて試験全体の2割を占め、かつ試験範囲は膨大ではありますが、出題される法律・項目は下記の3種類が主となりますので、的を絞った学習を行うことができます。

  1. 定番の法律からの出題
  2. 法改正がある法律からの出題
  3. 労働統計や白書からの出題

定番の法律」とはそれぞれ以下の法律を指します。

  • 労働一般
    • 労働契約法
    • 労働組合法
  • 社保一般
    • 社会保険労務士法
    • 高齢者医療確保法
    • 介護保険法
    • 児童手当法
    • 国民健康保険法

これらの法律はしっかりとおさえておく必要があります。

一般常識』について、以下に試験概要をまとめていますので、合わせてお読みください。

【社労士・一般常識】定番で出題の法律・項目に的を絞り学習を行おう
社会保険労務士試験は、労働や社会保険に関する法律からなる試験ですが、学習においては法律の全体像を把握することが重要となります。今回は、『一般常識(労一・社一)』について概要を紹介します。『一般常識(労一・社一)』は、「労働」や「社会保険」に関する法律やトレンドが問われる科目です。
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まとめ

本記事では、社労士試験の試験科目、および各法律の概要について紹介しました。

最後となりますが、「正しい」社労士の試験勉強をおさえるために、「社労士試験 非常識合格法」を本格学習に入る前に読まれることをオススメします。

タイトルは「非常識」ですが、中身は王道、かつ社労士に特化した学習法が掲載されているのでとてもオススメの一冊です。

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