年金アドバイザー3級を独学攻略!マイナーな試験だが取得価値は高い

年金アドバイザー3級徹底攻略キャリア&スキル

お金のスペシャリストを目指すなら避けては通れない『年金』。年金アドバイザー試験は年金について体系立てて学びたい方向けに最適な資格試験です。

また年金アドバイザー試験は、社会保険労務士を目指す方もそのきっかけとして学びたい試験です。社会保険労務士試験においても年金はその最重要科目となるためです。

本記事では年金アドバイザー試験において目指すべき年金アドバイザー3級について紹介します。

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年金アドバイザー3級について

年金アドバイザー試験は、経済法令研究会が実施する「銀行業務検定試験」の一つとして、主に銀行関連に務められている方が受験する検定試験、銀行員が顧客からの年金相談に応じるための知識と応用力の習得程度を測定するものです。銀行業務検定試験ではありますが銀行員以外の方も受験可能です。

年金アドバイザー試験は国内で年金を体系的に学ぶことができる資格として非常に有効性の高い資格です(年金については正しく理解していない方も多いため、FP同様必須で学んでいただきたいくらいです)。

FP試験(少なくとも2級・AFPレベル)では年金の概要は学べてもその中身はほぼ触れられないため消化不良になります。しかしながらお金に関する領域において、「年金」は誰にも関わるお金であるため非常に皆さんの興味が高い領域です。年金アドバイザーは年金について体系立てて学べる国内随一の資格試験です。

また今後社会保険労務士の受験を考えられている方にとっては、年金は社会保険労務士試験の1/3を占めるほどの重要度の高い科目であるため、力試しでぜひ取り組んでほしい試験でもあります。

なお本試験は4級から始まり3級、2級と続くのですがなぜか1級は存在しません。そのため2級が実質の最高位となります。3級というと一般的な資格試験では初心者レベルとなりますが本試験では3級の合格率も30%と、なかなかの難易度となっています。

本記事では、一般的に年金を学びたい方が目指すべき年金アドバイザー3級について紹介します。

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受験時の所感(勉強時間など)

勉強時間:約40時間
勉強費用:約9,900円 (受験料+公式問題集)
受験理由:FP2級を受験・合格していたが、FP2級では年金に関して十分に学べなかったため年金に特化した勉強をしたかった。また今後受験予定の社会保険労務士の学習にも役立つと考えた。
受験感想:FP2級だけでは十分に学べなかった年金について国民年金・厚生年金保険、老齢・障害・遺族と体系立てて学ぶことができ受験した価値が高かった。また社労士の年金科目は理論や知識を問うものであるが年金アドバイザー3級では手を動かして実際の計算を行うため、実務や実生活で正しい感覚を持ち年金に関するアドバイス・コンサルティングが行えると感じた。
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試験概要(試験日程、合格率など)

試験名称年金アドバイザー3級
試験方式会場受験(3月、10月)、CBT試験(いつでも受験可)
受験料4,400円(税込)
合格率約30%
時間会場受験150分、CBT試験120分
出題方式50問(選択問題のみ)、正答率60%

ポイントは30%という決して高くない合格率、2時間以上という長時間の試験であることです。

これらの数字だけ見るとちょっと受験を尻込みしてしまうかもしれませんが、私自身が受験・合格した感覚としては他の合格率30%の試験と比較すると合格は難しくない印象です。

情報処理技術者試験を始め、会社から受けさせられる機会が多いため受験者数が多くなりやすい試験では相対的に合格率が低く抑えられがちな傾向があります。年金アドバイザーも同様かもしれません。

また試験を通常のスピードで解いていれば150分は十分すぎる時間です。90分程度で終わる予定(途中退室可)、保険として60分あると考えるとよいかと思います。
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試験範囲

年金アドバイザー3級の試験範囲は以下となります(一部抜粋)。

  • 公的年金の仕組み(日本の社会保障制度、年金制度改正法、国民年金の資格取得・喪失・保険料、厚生年金保険の被保険者・保険料・標準報酬など)
  • 老齢給付(老齢基礎年金、老齢厚生年金)
  • 障害給付(障害基礎年金、障害厚生年金)
  • 遺族給付(遺族基礎年金、遺族厚生年金)
  • その他の年金(国民年金の付加年金、寡婦年金、死亡一時金、国民年金基金、厚生年金基金、確定拠出年金など)

試験範囲の通り、日本の年金制度が一通り学ぶことができる資格試験となっています。

年金という特性上、数字や数式を多数覚える必要があります。しかしこれらの数字や数式は、一般的な資格試験のように覚える必要があるの?という数字ではなく、ずっと役に立つ数字や数式ですのでそのつもりで覚えていきましょう。

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勉強方法 (テキスト、問題集、過去問)

合格に必要な勉強時間:40時間程度

年金アドバイザー試験は、試験母体である経済法令研究会が出版しているテキストと問題集をやりこめば十分合格することができます。

年金アドバイザー3級の基本的な進め方は以下となります。公式テキストは教科書に近いやや堅い内容のものとなるため、理解しづらい点があってもあまり気にせず最後まで読み進めて早めに問題集に移行しましょう。

  1. 公式テキストを一周する (10時間)
  2. 問題集を二周解く (30時間)

国民年金保険、および厚生年金保険の基本については以下の記事にもまとめていますので、テキストに入る前に一読をオススメします。

公式テキスト

 

「銀行業務検定試験公式テキスト 年金アドバイザー3級」は試験の公式テキストでありながら、年金の教科書としてずっと使用できる書籍として役に立ちます。

一方で体系立ててかなり詳細な点まで記述されているため公式テキストの一周目ですべてを覚えようとすると挫折します。前述のように最大10時間程度でさっと仕組みを理解する感覚で読み進めてください。あくまで本試験のカギは公式問題集です。

特に前述の通り本試験では覚えるべき数字が多く、テキストにも数字が多くでてきますが試験にでる数字とでない数字があります。これは公式問題集を解いていきながら感覚で身につけていくとよいかと思います。

公式問題集

 

「銀行業務検定試験 年金アドバイザー3級問題解説集」が本試験の公式問題集(過去問2年・4回分)です。

解説が充実しており、問題を解きながら実際の年金問題を解く力がついていきます。本書の過去問4回分を繰り返し理解できるまで解き続けるだけで合格に近づくことができます。

また本書のポイントは、各問題の正解率が掲載されていることです。各問題の正解率を見てみると正答率が高いもので約90%、正答率が低いものだと約20%のものまでバラバラです。

正答率90%の問題であればほぼ全員が正解する問題であるため基本中の基本中として抑えておく、また正答率20%の問題は5択であればほぼ運、またはほぼ全員が引っかかってしまう選択肢がある、ということなので捨てる、など強弱をつけた勉強の進め方ができます。

この2ステップで試験勉強はバッチリです!

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受験時の注意点

受験時には以下の点をご注意ください。

試験では計算があるため電卓必須!。忘れた場合電卓の貸し出しは行っていないので要注意です。
CBT受験の場合、基本的には1問目から順に出題され、解答する形式となるため(後で見直しは可能)、CBT形式に慣れていない方は対応が難しい(得意・容易な問題から解いていく作戦が使えない)
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まとめ

本記事で紹介した通り、年金アドバイザー3級は勉強法が確立しており、合格率の割に合格しやすい試験です。

ここで学んだことは社会保険労務士の勉強や、ファイナンシャルプランナーとして活躍していくうえでずっとあなたの力となります。ぜひ年金アドバイザー3級に挑戦してみましょう!

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