中小企業診断士試験2次試験の学習を始めると、最初に悩むこと。
それは、「解答の書き方」ではないでしょうか。
資格試験で記述式、かつマス目が存在するというのは診断士2次試験の大きな特徴です、それ故に学習最初のとっかかりの段階で悩む方はとても多いです。
本記事では診断士2次試験の解答の「書き方」についてまとめてみました。
初級編・中級編・上級編とまとめていますが、特に初級編は試験の本質ではないため一度目を通し、本質の学習に集中できるようにしましょう。
【最重要ポイント】2次試験の解答=「診断報告書」
大前提として、診断士2次試験の解答における最重要ポイント、それは
という点です。
以降紹介するポイントは、全てこの最重要ポイントをおさえていれば自ずとカバーできるポイントばかりです。
これから2次試験まで、上記のポイントを常に頭の中に入れておきましょう。
初級編(基本的な文章の書き方)
初級編は、基本的な文章の書き方です。
把握しておけばなんてことない点ですが、診断士2次試験の勉強に取り掛かると皆さんが気になる点ですのでまとめました。
回答欄の使い方
回答欄の使い方ひとつとっても、明確なルールが存在しないため悩む方は多いです。
予備校によって使い方が異なるポイントもありますが、このような点は採点には影響しない些末な点ということですので気にする必要はありません(その予備校で学習した方全員落ちているということになってしまうのでありえません)。
文頭で一文字下げない
気になっている方が多いのが、文頭で一文字空けるか。
結論、文頭で一文字下げないほうがベターでしょう。
二次試験の解答は○○字以内で解答という制限があるので、段落の概念が存在しないためです。
英単語は数字は2字で1マス使用してもよい
字数がかさみがちな英単語や数字は、下記の例のように2字で1マス使用してもよいです。
してもよい、というのは厳密にルールがあるわけではないので1字で1マスでも問題ありません。
文字数は回答欄の9~10割を目安
各設問には、「○○字以内で説明せよ」と文字制限が設けられていますが、これは「○○字の9~10割」と読み替えましょう。
前提として、文字数オーバーは絶対にNGです(設問の条件を守っていないため)。
しかし、○○字以内だからといって少なすぎるのも好ましくありません。
そもそも、診断士二次試験の文字制限は、解答すべきことを解答すると文字数が余るということはほぼありません。
である調に統一する
「である調」と「ですます調」、どちらが適切か。
重要なのは、これらが解答内に混在しないことです。
あえていえば、一般的に皆さんを使用していることから「である調」を使用してはいかがでしょうか。
読みやすい字を書く
美文字までいかなくとも、丁寧で読みやすい字を書くようにしましょう。
採点者は人間、かつ大量の答案の採点をしています。一目で読み取るのが困難な文字や文章を読んでいただけるでしょうか。
文字が整っている=思考も整っているというハロー効果も働くため、字は丁寧で読みやすいに越したことはありません。
文字に自信が無い方はこの機会に文字を書く練習を検討してみるのも手です。
中級編(デキるビジネスパーソンの常識)
中級編はデキるビジネスパーソンの常識です。
こちらも人によっては普段のビジネスの場でできていることかもしれませんが、意外と診断士2次試験の場ではできていない方も多いため、まとめさせていただきました。
端的にまとめる
採点者は人間、かつ大量の答案の採点をしています。何回も読み込まないと理解できない解答は評価されません。
具体的には、「結論ファースト」、「箇条書き」などです。
「結論ファースト」は、結論を先に述べ、以降で理由などの補足を述べることです。
「箇条書き」は、複数の要素を述べる際、「○○○や△△△や×××」と書くと冗長になるため、「①○○○、②△△△、③×××」のように記述することにより見やすくすることです。
問われていることに答える
「問われていることに答える」というのは一見当たり前のようですが、確実に意識しましょう。
例えば、設問で「課題」と「それに対する戦略」を聴かれているのであれば、以下のように問われていることにまっすぐに解答しましょう。
事例文で使われているワードを用いて解答する
解答作成時には、必ず事例内の与件文で使用されているワードを用いて解答しましょう。
クライアントによって使われている用語の定義が異なる、ということは皆さんも仕事上で経験されているかと思います。
冒頭でお伝えしているように、2次試験の解答は「診断報告書」。クライアントが読むものという考えに基づけば、クライアントが理解しやすい用語や言い回しをする重要性が理解できるでしょう。
全体の解答方針に一貫性持たせる
事例内全体での解答方針に一貫性を持たせることがマストです。
何度もお伝えしているように2次試験の解答=診断報告書であるためです。
学校のテストであれば、部分点狙いで2つの設問で別のベクトルの解答をするというのも一つのテクニックですが、診断士2次試験では絶対にNGと言いきれます。
一つの報告書の中で「製品・サービスを集中すべき」と「製品・サービスを拡大すべき」という相反するような診断をするコンサルタント、信じられませんよね。
必ず、答案全体の方針に一貫性を持たせましょう。
とはいえ、この問題は受験者が最も陥りやすい現象の一つです。
対策として、解答時に各設問の解答に個別に着手するのではなく、必ず全体の設問の解答方向性を決定してから各設問の解答に取り掛かりましょう。
上級編(合格ラインを超えるためのカギとなる書き方)
上級編は、「合格ラインを超えるためカギとなる書き方」です。
ポイントは以下です。
この点については、診断士2次試験突破の一番のカギとなることから、別記事で丁寧に説明させていただきます。
ビジネス文章への慣れ
ここまで診断士2次試験に向けた、基本的な文章の書き方を紹介しました。
しかし、普段ビジネスの場で文章を書きなれていない方は不安もあるかもしれません。
そのうな方は、ビジネス文書の書き方に関する書籍を読まれるのがオススメです。
本書で学んだ鉄則を活かすことで、間違いなくビジネスの場でも「文章力がある」という評価を得ることができます。
まとめ
中小企業診断士試験2次試験の「解答の書き方」を紹介しました。
特に初級編については、試験の本質ではないものの気になる方も多かったと思います。
「書き方」をマスターしたら無事スタートラインに立てました。
あとは本質の学習に集中し診断士2次試験合格へ近づきましょう!
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